O-Nexus

入居者の声

大阪府が描く、中之島から世界へ広がる未来医療

O-Nexusには、行政機関も「入居者」として名を連ねています。大阪府商工労働部 成長産業振興室のライフサイエンス産業課は、医薬品・医療機器・再生医療など、大阪発のライフサイエンス産業のさらなる発展に向けたビジネス環境の整備に取り組んでいます。今回は、再生医療をはじめとする未来医療の産業振興を担う近藤未生さんに、中之島という場所の可能性や、大阪府が描くビジョンについて伺いました。

ーーO-Nexusにはどのような経緯でご入居されたのでしょうか。

近藤未生さん(以下、敬称略):私たちが所属するライフサイエンス産業課がO-Nexusに入居しています。スタートアップの皆様や再生医療関連企業様、支援機関、ベンチャーキャピタルの皆様と物理的に近い場所で仕事をすることで、大阪府のさまざまな施策をご紹介したり、皆様のフィードバックをいただいてより良い施策展開ができるようにしたいと考え、入居を決めました。

ーー入居されてまだ短い期間かと思いますが、印象に残っていることはありますか。

近藤: O-Nexusさんは2026年5月末にオープンされましたが、そのわずかな期間でも、入居企業様同士のコミュニケーションを図るイベントやセミナーを積極的に企画されていて、入居されていない方も交えた交流の場を意識的につくっていらっしゃるのがとても印象的です。フォンブースや会議スペースなど、最先端の技術を使いながら働きやすい環境を整えていただいていて、働く場としても本当にありがたく使わせていただいています。行政という立場でありながら、直接顔を合わせてコミュニケーションを図れる場にいることは、私たち自身の勉強にもなりますし、皆さんのニーズを直接施策に生かせる大事な機会だと感じています。

ーー中之島という場所がスタートアップにとって持つ意味、また大阪府としての立場をどう考えていますか。

近藤:中之島は、近くに「薬の町」として栄えてきた道修町があり、大阪大学医学部発祥の地でもあります。大阪の都心部にも近く、製薬企業や金融機関が集積する中心地に、スタートアップの皆さんが活動される場があるということは、大阪の成長はもちろん、日本や世界の新しい医療を進めていくうえでも発信力のある場所だと思っています。昨年の万博でも再生医療は注目された分野で、大阪から世界へ直接つながれる可能性の高さを私自身も感じました。

ーー大阪府として、ライフサイエンス・再生医療分野でどのようなビジョンを描いていますか。

近藤: まずは、日本の経済を牽引するような産業分野にしっかり育てていきたいということです。ライフサイエンスは人の命に関わり、世界中の難しい病気で悩んでいる方々に最先端の技術で医療を提供していくという意味で、社会貢献や世界貢献にもつながっていくと考えています。大阪の産業界としてはすでに20年ほどの歴史があり、再生医療はその中でも新しい技術です。しかし、これまで積み重ねてきた歴史ある産業分野を、チャレンジしながらどんどん育てていきたいという思いがあります。

ーー関西の外から見て、大阪を選ぶ理由をどのように伝えたいですか。

近藤:大阪は京都や神戸にも近く、関西という意味では医学系のアカデミアや製薬企業、周辺のものづくり企業へのアクセスがとても良い環境です。また、大阪の外の皆さんからよく伺うのが、大阪の人々は、コミュニケーションを取ったときにとても温かく、人と人のつながりをつくりやすいというお話です。そこにO-Nexusさんが進出してくださり、コミュニケーションを取れる場をしっかりつくってくださっているので、入居されている方もそうでない方も一緒に、にぎやかに楽しくライフサイエンスを盛り上げていけたらと期待しています。

ーー最後に、スタートアップの皆様へメッセージをお願いします。

近藤:実は私自身、20年ほど前に現在所属している部署に5年ほど在籍していたことがあります。当時「心筋細胞シート」の開発を耳にしたときは、まだ遠い話のように感じていました。それが今、承認を取って患者さんのもとに届いていく段階まで来ていることに、驚きと頼もしさを感じています。スタートアップの皆様にとって、これからも長く険しい道のりが続くと思いますが、それは20年後か、もっと先か、世界の皆さんの幸せを目指して研究開発を続けていらっしゃることだと思います。そこに行政の立場で関わらせていただけることは、私自身にとってもとても意義のあることです。今は治らない病気が治るかもしれない、みんなが健康で元気に生きていける世の中が来るかもしれない——そんな夢に向けて、行政としてもしっかり応援していきたいと思っています。

プロフィール
近藤未生(こんどう みお)氏
大阪府商工労働部 未来医療産業化推進監

会社情報
大阪府商工労働部 成長産業振興室 ライフサイエンス産業課
医薬品・医療機器・再生医療、健康関連などライフサイエンス産業のさらなる発展に向けて、ビジネス環境の整備に取り組む大阪府の行政機関。拠点形成や規制改革、研究成果の事業化推進、海外ビジネス展開支援など、産学官の連携によるさまざまな施策を展開している。
公式サイト:https://www.pref.osaka.lg.jp/soshikikarasagasu/bio/index.html

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